コンクリート擁壁の種類と施工方法
製品トピックス
コンクリート擁壁の種類と施工方法
2016/02/05
◆擁壁工事とは?
擁壁とは、土を切り取った崖や盛り土・切り土を保持するための壁状の構造物のことを指します。
その擁壁を工事するのが擁壁工事です。
使用する用途や用地の確保が難しい時、限られた敷地内で施工する必要がある場合など、様々な条件により種類の剪定が行われます。
擁壁は、土の圧力・上に載る荷重・地震力・地盤の支持力・擁壁の自重などを条件とし、擁壁全体が転倒したり滑り出したりしないように設計しなければなりません。
◆コンクリート擁壁の種類
・空積み式擁壁・・・石やコンクリートブロック(間知ブロックなど)を積み上げて、その間にセメントやモルタルなどを充填せずに小さな砕石などで石を固定する擁壁。耐久性は弱い。
・練り積み式擁壁・・・石やコンクリートブロック(間知ブロックなど)を積み上げて、その間にセメントやモルタルを充填して堅固に連結した擁壁。
・重力式擁壁・・・製品自体の重さで背面の土の圧力を支える擁壁。たいていの場合、現場打ちで施工され、前面や背面に勾配のついたものが多い。(無筋コンクリート)
・もたれ式擁壁・・・山岳道路の拡幅などで用いられることが多く、擁壁だけで自立せずに地山にもたれかかるようにコンクリートを打設することが多い。
・プレキャストL型擁壁・・・底版の上に乗った土の重量も含めて背面の土の圧力を支える擁壁。
二次製品で施工が早く、鉄筋コンクリートで壁厚を薄く出来るため、用地の確保がしやすい。
【護岸ブロック 郡家式 間知ブロックの製品紹介ページはこちら】
◆【L型擁壁】KOOGE-WALLの設計
従来のL型擁壁の擁壁設計は、『試行くさび法』ですが、郡家コンクリートのKOOGE-WALLは、『改良試行くさび法』を適用しています。
改良試行くさび法は、従来のL型擁壁に比べ底版幅を8〜20%小さくできるため、製品の軽量化によるローコスト化にもつながり、経済性・施工性に優れています。
※道路土工-擁壁工指針、コンクリート標準示方書設計編、コンクリート標準示方書基準編、防護柵の設計基準・同解説、車両用防護柵標準仕様・同解説
を設計基準としています。
◆擁壁の安定計算・構造計算の違いとは?
安定計算とは、転倒、滑動、地耐力に対して安全かどうかを計算することです。
指針に基づいた安全率をクリアできるかどうかの確認を行います。
構造計算とは、その擁壁に作用する外の力、内の力に対して、コンクリートを使った場合に壊れないかどうか、コンクリートの量、鉄筋の量などの計算を行うことです。
つまり、この両方をクリア出来るよう計算をし、製品の形状が決まることになります。
郡家コンクリートでは、現場条件に合わせてKOOGE-WALLの安定計算・構造計算を行えます。
◆【L型擁壁】KOOGE-WALLの施工方法、施工例
<施工方法>
床掘を行い、基礎砕石・基礎コンクリート(均しコンクリート)・敷モルタルを敷設し、製品を据え付けます。
その後、根入れを確保し、製品天端まで埋戻します。
※根入れは現場条件、製品高さによって30cm〜50cm以上確保して施工してください。
<施工例>